今回は漢字検定準1級の失敗談についてお話していきます。
「何度も受験しているが中々受からない…」「自分の勉強方法を改善したい!」と考えている人に参考になるかと思います。
漢字検定準1級は甘い試験ではありません。私は何度も挑戦しましたが、7割には届くものの8割の合格ラインに到達することがなかなかできませんでした。
最終的になんとか合格することができたので、自分なりにどういう勉強をすると良くないのかが、今までの試行錯誤でだんだん理解できました。
それを踏まえて、これから受験する人たちに向けて、体験談と共にいくつかアドバイスができたらと思います。具体的な勉強法について知りたい!という人は以下の記事も併せて読んでみてくださいね。
- 1冊だけじゃちょっと足りない
- 「共通の読み」は諦めるのがベストか?
- 「故事成語・諺」に苦戦しがち
- 意味を覚えておくとトクします
1つずつ見ていきましょう!
【ポイント①】1冊だけじゃちょっと足りない
私がなかなか合格できなかった理由の大部分はこれに尽きます。
大学受験でよくあるアドバイスとして『同じ参考書を完璧になるまで周回する』というものがありますが、これを真に受けるのはオススメしません。
何かを完璧に近づけようとするほど、より多くの時間を要する
ことはどんなことでも成立します。
簡単に言えば、テストで90点を狙うことはできても、100点を取ることはとても難しいですよね。
なので、完璧を目指しすぎない。
漢字検定の問題集も90%〜95%を覚えることができたら、残りは放っておくのが吉なのです。
私の体感として、問題集1冊の知識のみだとどうしても8割に届きません。
「読み」や「書き取り」は意外となんとかなるものですが、「共通の漢字」「誤字訂正」「故事成語」あたりからポロポロを失点が積み重なっていき、8割に届かなくなっていきます。
そこで、ベースとなる1冊+補填してくれる1冊に取り組むことをオススメします。
補填してくれる1冊は好きなものを選びましょう。ベースとなる1冊はこの参考書を激推しします。
多くの人がオススメしているだけあって、効果は確かな1冊です。
しかし何度も言うように、この1冊のみで戦うのはギリギリの勝負です。もう1冊用意して試験に臨んでみてくださいね。
【ポイント②】「共通の漢字」は諦めるのがベストか?
多くの漢検準1級の受験者を悩ませる単元が「共通の漢字」なはずです。
その理由としてはコスパが悪いからです。他のジャンルと比べて、対策した時間分、点数が伸びやすいというわけではないので、別のジャンルを対策することを多くの人が勧めています。
共通の漢字は200点満点中10点を占めます。そう考えると大したことが無いように思えますが、合格点が160点だということを考えると、許容できる失点が40点あり、そのうちの25%を左右するのが「共通の漢字」です。
つまり、無対策で挑むのは、あまりにもリスキーです。
もちろん、十分な時間を割くべきでもありません。なので、『史上最強の漢検マスター』に出てくる「共通の漢字」だけでも確実に覚えておきましょう。
目安としては半分(5点)取れれば十分です。5点を軽視してはいけません。
準1級はギリギリの勝負になります。(1〜2ヶ月の対策の場合)
また、「共通の漢字」対策にもつながる話をポイント⑤でするので参考にしてみてください。
【ポイント③】「故事成語・諺」に苦戦しがち
十分な過去問演習をしないまま、本番に挑む人はぜひ知っておきましょう。
問題集1〜2冊程度では知らない故事成語・諺がまだまだある。
「故事成語・諺」は残念ながら、一度は見聞きしたことがある状態でないと漢字を予想することは難しいです。なので初見の問題が本番で出されたとき、ほとんどのケースで失点します。
しかも「故事成語・諺」は1問2点で、合計で10問20点。かなりヘビーです。
なので、「故事成語・諺」はできるだけ初見の問題を無くすよう、他のジャンルと比べて注意深く覚えた方がいいと思います。
もしできるなら、出題範囲のもの全てに目を通しておくと安心です。
「四字熟語」も似たような傾向はありますが、「故事成語・諺」と比較して試験に出やすいものが決まっているので、問題集に載っているものをしっかりと押さえておけば十分だと思います。
【ポイント④】各ジャンルの優先順位
漢字検定準1級は結局のところ、いかに失点を減らせるかというゲームです。
ですが、それぞれのジャンルで少しずつポロポロと失点を積み重ねると簡単に40点になり、そのままゲームオーバーになってしまいます。
なので、あるジャンルは満点を狙いにいき、あるジャンルは失点を許すといったように効率を究めて学習していくことが大切です。
がむしゃらに知識を吸収し続けてもよいのですが、下手すると1年以上かかるので、短時間で合格を狙う人ほど、どのジャンルを攻略していくかという一種のバランス感覚を鍛えるようにしましょう。
私の体感としては、
満点を狙う:「読み」「表外の読み」「書き取り」「文章題」
ミスするかも:「熟語と一字訓」「誤字訂正」「四字熟語・書き/意味」「対義語・類義語」
ミスは前提:「共通の漢字」「故事・成語・諺」
これは人によって異なります。「熟語と一字訓」「四字熟語」は満点を狙ってもいいジャンルですし、逆に「対義語・類義語」は対策する量が多いのでミスすることを前提に考えている人もいるでしょう。
一旦まずは1冊仕上げてみて過去問を解いてみると、どのジャンルを自分が苦手としているのか分かります。
私の例と大きくそれることはないと思いますが、何が自分にとって重要なジャンルなのか意識して勉強できるようになると効果は跳ね上がるはずです。
過去問は一度だけでいいなら公式HPにありますし、(ここをクリック)
何度か演習して分析したいなら、公式の過去問を購入する方がいいでしょう。
【ポイント⑤】意味を覚えておくとトクします
たとえ2冊仕上げても本番では知らない知識が必ずと言っていいほど出てくるでしょう。しかし…
知らない知識でも予想して解けるかがターニングポイント
私は試験本番で実際に「四字熟語・意味」と「対義語・類義語」で知らない知識が登場しましたが、予想して書いたものが当たっていました。
この予想する力の源となる知識が漢字の意味です。
漢字の意味を知っていると、いざ知らない二字熟語、四字熟語が出てきても、パーツとなる漢字がどういうものか分かるので予想して解くことができるのです。
よく漢字の意味や背景を放っておいて、読みや書きだけひたすら覚える人がいますが、それはいろいろな意味で損しています。
今述べたような思考力が身につかず得点できないのも大きいですし、せっかく学問に取り組んでいるのですから、意味も押さえて本質的に学習した方が合格した後にも永続する知識となってくれます。
「準1級という称号が欲しいんだ!」という気持ちも大いに分かりますが、そういう名誉的な観点で言わせてもらうと、自分の考えや気持ちを表現できるボキャブラリーが増えることはそれだけで知的でカッコいいです。
もちろん、難しい言葉を乱用しまくるのはちょっとどうかと思いますが、例えば難読漢字を特集にしたクイズ番組の時に少し得意げになれたりします笑
こういう瞬間は日常生活の中で他にもたくさん出てくるはずです。身の回りは漢字で溢れかえってますから。
漢字検定準1級合格を目指して
勉強していく中で今回紹介した5つのポイントを時々思い出してもらえると合格にグッと近づくはずです。合格までの道のりは険しいですが、一歩一歩頑張っていきましょう。
具体的な勉強の仕方は以下の記事で詳しく話しています。ぜひ覗いてみてね!
それでは!
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