高校数学の有名な参考書の1つに『1対1対応の演習』がありますが、どれほど質のいい参考書なのか気になっている人も多いですよね…!しかし、
実は『1対1対応の演習』は全ての人にオススメできるものではありません。
今回の記事ではあなたが既に持っている参考書に合わせて、次にどの参考書を買うべきかも解説していくので、迷いなく学習を進める手助けになるはずです。
それでは、実際に購入し、解いてみた経験から思うことを惜しみなくお伝えしていきます。
【ポイント①】網羅系参考書を持っているなら不要
網羅系参考書とは、いわゆる『青チャート』や『Focus Gold』のことです。多くの高校でこの2冊のどちらかが導入されていることが多いです。また高校数学の王道的ポジションなので単純に持ってる人は多いことかと思います。
だからぶっちゃけ多くの人にとって、『1対1対応の演習』は不要です。
その理由は「内容が重複していて演習効果が小さい」からです。
私は網羅系参考書を一通りこなした後に『1対1対応の演習』を覗いてみましたが、内容はほとんど知っているものだらけ。具体的には青チャートやFocus Goldのレベル3〜4のものを総集したイメージです。
なので、既に網羅系参考書を持っているのなら、その中で比較的難しい問題を解き直せば、わざわざ新しい参考書を買わなくて済みます。
『青チャート』や『Focus Gold』に取り組み終わって、次の参考書を探しているという人はこの記事を参考にしてみてください。
【ポイント②】復習をサボりがちな人は効果大
高校生活で数学の勉強を怠っていたり、問題を解いたら解きっぱなしになっている人にとって、『1対1対応の演習』は最適です。
そういう人は大抵、教科書程度の基礎的なことはできるけど、ちょっと難しい問題になったら対応できないことが多いです。
それは入試数学の基本となる知識がポロポロと部分的に抜け落ちているからです。『青チャート』等を使って復習しても良いですが、量が膨大すぎて(性格的に)取り組みきれないでしょう。
『1対1対応の演習』は入試で必要な知識をコンパクトに凝集してくれているエッセンス本です。網羅系参考書と違ってかなり薄いので継続しやすいことも利点です。
今まで真面目に取り組んでこなかった自覚がある人、サボりがちな性格の人は、わざわざ『青チャート』を取り組み直すより、入試の基本に焦点を向けた『1対1対応の演習』を取り組んだ方が効果が出ると私は思います。
【ポイント③】4冊そろえると割といい値段
網羅系参考書を真面目に取り組んできた人にとっても、『1対1対応の演習』がまったく効果がないかというとそういうわけではありません。
入試で特に重要とされる知識を復習することができますし、青チャートに掲載されている問題よりも実践寄りなので経験値を積むという観点でも推せます。
しかし、『1対1対応の演習』は執筆時点で1冊1210円で、理系なら数Ⅲまでの5冊、文系なら数Bまでの4冊揃えることを考えると、約5000円〜6000円はかかります。
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それに対し、演習効果がより高いと考えられる『新数学スタンダード演習』は文系なら1冊で約2000円、理系なら2冊で約4000円です。
どちらが得なのかは明白でしょう!もちろん、『新数学スタンダード演習』に取り組む前に『青チャート』等をしっかりとこなしている場合ですよ!
『青チャート』の取り組み方などは、この記事を参考にしてみてください。
【ポイント④】解説は本質的で非常に分かりやすい
いろいろ書いてきましたが、質は素晴らしいです。対象者が少ないだけで。
Amazonに載っている実際の問題とともに解説していきましょう。「使い方」もついでにちょこっと述べてあります。
展開/公式の応用
まずは問題のレベルについてですが、「青チャート」に載っている問題よりも一回り難しいです。ですが入試数学全体で見れば基本的なものだらけです。
問題欄の下にある解法の説明が的確で分かりやすいですよね。「青チャート」等より親切に書いてあるように思います。
個人的には初見でまず解いてみなくても良いかと。それより基本的な技能を確実に身につける方を優先してください。オリジナルで遠回りな解き方を初見で行うより、必要な知識を確認しつつ工夫して解けるようになる方が大切だと思います。
因数分解/2次式
何気に大学名が載っているとワクワクする気分になるのは私だけでしょうか笑 解いてやるぞ!って気持ちになります。
「最低次の文字で整理する」という基本的な技能は重要です。これを2〜3回繰り返すような問題でつまずく人が多い気がします。
(3)はなかなか思いつきにくいです。3yは展開の過程でxが上手く打ち消された結果なのですね。ただ本質的なことは「展開でバラして低次に整理」です。時短を身につけることも重要な観点ですが、真に身につけるべき知識を見失わないようにしましょう。
チャートの時と同じく、「指針」を読んで問題を考えてみて、分からないようなら解答を見てしまいましょう。気をつけるべきことをまとめたら、演習題で思考力を磨きましょう。
【おわりに】計算力も高めたい!
解法をきちんと再現できる能力も非常に重要ですが、ついで計算力も鍛えたいところ。
せっかく培った数学力を真に発揮するためには、素早く的確な計算が欠かせません。自分のやり方に自信がない、または便利なやり方を知りたいという人はこの記事を参考にしてみてください!
それでは!
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