模試を受験している最中、時間が全然足りない!!と思った人は多いと思います。
私が特に痛感したのは『共通テスト』のときです。問題を読んで、あれこれ考えていると時間がどんどん過ぎていき、解き方はわかったのに時間切れ…みたいなことがよくありました。
そんな時にとても役立った参考書を今回紹介していこうと思います。
それが知る人ぞ知る参考書『合格る計算 数学ⅠAⅡB』です。
数学Ⅲや場合の数に特化したものもあります。
【内容】『合格る計算』はどんな参考書か?
本の題名にもあるように「解答方針はわかっていたのに時間が足りないよ!」と感じる人に向けて計算方法をブラッシュアップするための参考書です。
私自身、この本を読んで気付かされるポイントが多くありました。『青チャート』や『Focus Gold』に載っている計算の仕方がベストとは限らないことを本書は教えてくれます。
つまるところ、計算方法の暗記→『合格る計算』、解法の暗記→『青チャート』等の網羅系参考書と捉えておけば良いでしょう。
本書の特徴の1つに「下手なやり方」が載せられています。この「下手なやり方」があるおかげで、今まで自分がどれほど時間のかかる解答をしていたのか気が付かせてくれます。
時間に余裕ができるということは、他の問題を考える時間が増えるということですから、点数に直結する重要なポイントです。ぜひ1度は目を通してみてください。
【効果】『合格る計算』はどんな時に役立つか
ぶっちゃけ数学の勉強全体に役立ってくれるはずです。例えば…
- 普段の授業や演習で理解できるスピードが早まる
- 計算をするときにどれほど時間を要するのか見積もれる。
またはもっと早い別の計算方法を選択できる。 - 模試や試験本番で時間に余裕を持って問題に取り組むことができる…等
「計算ができる」ということは「見通しが良くなる」ということでもあります。
入試数学において、見通しも立たないまま、がむしゃらに計算を進めても結局途中で諦めてしまったり、そもそも答えまで辿り着かないことが往々にしてあります。
そんな時に一番早い計算方法が何か理解していると、どの解法が負担が少ないのか見極めることができるでしょう。
ほんの一例を紹介しましょう。図形問題を解くときにいろいろな道具がありますよね。「座標」「ベクトル」「複素数」など…。最も早い道具は何か知っていますか?
それは「初等幾何の考察」です。中学校で習う「円周角の定理」や「三平方の定理」はその最たるものでしょう。ただし、「初等幾何の考察」は一般的に発想性が高いという弱点も備えています。
このように最も早い計算道具のメリットとデメリットを熟知していることで、数学の思考の幅は格段に上昇します。『合格る計算』はその手助けをしてくれる存在なのです。
【レベル】『合格る計算』はいつ取り組むのがオススメか
教科書学習を一通り終わらせた後に使うのが良いでしょう。
『合格る計算』はあくまで標準的な数学の知識を身につけた人が、自分の計算力をさらに向上させるためにある参考書なので、初学者が挑むと間違いなく挫折します。
私のオススメは『青チャート』などの網羅系参考書と併用して使っていくことです。
【使い方】『合格る計算』はどんな風に取り組むと効果的か
順番としては、『青チャート』で数学のある単元を終わらせた後に、『合格る計算』でその単元の計算方法を磨いていく形が理想です。
『合格る計算』の方から先に始めてしまうと、どうしてその計算方法を選ぶ方が良いのか本質的な理解がしにくくなるでしょう。なので先に網羅系参考書を終わらせたほうがいいです。
網羅系参考書に取り組み終わった後は、数学の標準的な演習書(新スタ演など)と併用して復習していくことをオススメします。
一番効果が実感できるのは網羅系参考書より演習書に取り組んでいる時だと思います。適切な計算方法が選べたときは、ほとんど模範解答の通りになるので達成感がありますよ!
【注意事項】『合格る計算』で気になることはあるか
「数Ⅲ」「場合の数」はどうなのか
どちらもオススメします。
理系の人ならば数Ⅲを習うと思うので、『合格る計算 数Ⅲ』は役立ちます。特に数Ⅲの微積分は入試で頻出のテーマなので、買っておいて損はないでしょう。
「場合の数」という分野は「確率」にも直結しますし、やり方を見誤るとその分だけ余計に時間がかかりやすい分野でもあります。必死に樹形図を書いた人も多いことでしょう。「共通テスト」にも役立つので『合格る計算 場合の数』もオススメできます。
計算方法を磨く必要はあるのか
大いにあります。
普段数学の問題を解いていて、答えを出すことに精一杯で、どの計算が良かったかなんて検証していない人が多いことでしょう。ですが、それで多くの時間を失っていることに気づいてください。
その時間はチリも積もれば山となる…どころかチリじゃありません。10分も短縮できる方法を知らないだけで同じ勉強時間でも最終的な学習量に劇的な差が出てきます。
ぜひ計算の仕方にこだわって数学の勉強をしてみましょう。
類題(練習問題)を全て取り組む必要はあるか
これは…微妙なところです。
その計算方法が身についていて、飽きたと感じるようであれば全て取り組む必要はないかもしれません。ただし類題の中にある星マークの問題は解いておきましょう。
星マークの問題はは入試で頻出か、少し難易度の高い問題です。いずれにせよ、演習効果が高いので取り組んでおいて損はないでしょう。
内容を鵜呑みにしてよいか
これはNOです。
あくまで自分で効果が実感できるものだけを習得すればいいでしょう。
例えばITEM5・6の「不定方程式」についてはもっと知っておきたい知識がありますし、そういうのは網羅系参考書を取り組んだ後なら実感しやすいと思います。
本当に計算時間が短くなるのか?覚えることはこれだけで十分か?と検証する姿勢こそ重要です。
計算力を磨いて余裕を持って数学に取り組もう!
この記事を通して計算の重要性も伝わってきたと思います。
高校数学は適切な解法を選択し、適切な計算方法で実行できるかが問われています。
もちろん解法を習得する方に時間がかかりますが、計算方法にこだわることも忘れずに取り組んでいってください!
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